夏の汗はお肌の重大なトラブルになりうる!?【3分でわかる汗によるかゆみの原因と対策!!】

初夏の肌の「かゆみ」は、汗も原因のひとつ
まぶしい太陽に誘われて、
活動的になるこの季節。汗による衣類のシミやニオイが気になる時期でもありますね。

実は、汗は「かゆみ」の原因でもあることをご存じですか?
「かゆみといえば乾燥」というイメージが先行するためか、
皮膚科を受診して初めて「汗によるかゆみ」の可能性を指摘される人もいるようです。

今回は、汗で肌がかゆくなるメカニズムと、その対策についてご紹介します。
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汗によってかゆみが生じるのはなぜ?
汗によるかゆみには、いくつかの原因があります。
皮膚常在菌 汗により、皮膚表面の常在菌(Malassezia globosa)が増殖し、
かゆみの原因となるたんぱく質を放出するため、かゆみが引き起こされます。

汗に含まれる成分
大量に汗をかいた場合、汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が皮膚を刺激し、
かゆみになることがあります。

また、かいた汗をそのままにしておくと、水分は蒸発しますが、
汗に含まれる刺激物質は皮膚に残ってしまいます。

さらに、皮膚に残ったアンモニアが分解されると皮膚表面がアルカリ性になり、
バリア機能が低下し、外部からの刺激が入りやすくなってしまいます。

その結果、
感染防御力も低下し、より炎症やかゆみなどを起こしやすくなるのです。
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汗が原因でおこる皮膚トラブルとは?

汗が原因で起こる皮膚のトラブルは
主に3つあり、それぞれ原因や症状も異なります。

肌トラブル1:汗かぶれ
身体から出る汗には、塩分やアンモニアなどの成分が含まれています。こうした成分が肌を刺激することで皮膚が荒れたり、かぶれた状態になることを、汗かぶれ=汗による接触皮膚炎と呼びます。汗の塩分やアンモニアなどが皮膚に付着することで、部位全体が赤くなったりかゆくなったりするのが特徴です。

肌トラブル2:あせも
大量に汗をかいた時に汗を排出する「汗管(かんかん)」が一時的に詰まり、汗がスムーズに排出されないことが原因で起こるのがあせも。汗管につまって排出されないまま、汗が肌の内側にとどまることで、かゆみや発疹(赤いブツブツ)が多く出るのが特徴的です。

肌トラブル3:異汗性湿疹 (いかんせいしっしん)
季節の変わり目などに、
手指や足底などに数mm大の水ぶくれが出るのが特徴。

特に夏季に多く発症するため
発汗との関連が大きいとされていますが、発汗と関係がない場合もあり、
原因があまり分かっていない疾患です。

「汗かぶれ」で起こる症状とは︖
悪化するとどうなる?
「汗かぶれ」や「汗あれ」と呼ばれるような、
汗による接触皮膚炎の主な初期症状は、
一般的にまず皮膚が赤くなることからはじまり、かゆみやヒリヒリ感を伴うこともあります。

皮膚がわずかに盛り上がりブツブツするようになることも。
これがさらに悪化する原因としては、
主に搔きむしってしまう場合がほとんど。

皮膚は掻くとさらに炎症が広がり、
症状が出ている部位がどんどん大きく、深くなります。

そうなると繰り返し炎症が起こり、
さらに治りづらくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

掻いたりひっかいたりすることで皮膚に細菌が入って、
ただれたり水ぶくれになったりする場合もありますので、
速やかに治療をするようにしてください。

また、何も対策しないまま放置し、
これを繰り返していると肌の炎症による色素沈着で、
なかなか治らない頑固なシミに変わってしまう可能性がありますので、
ただの汗かぶれと思わず、しっかりと対処することが必要です。

汗によるかゆみを予防するには
汗によるかゆみは、一度生じるとなかなか治まりません。
イライラすると仕事や勉強にも差し支えるため、
日頃から予防のための対策をしておくことが大事です。

最後に、汗によるかゆみを予防する方法をみていきましょう。

汗による刺激を避ける

汗ばむ季節のかゆみを抑えるには、汗による刺激を避けることが大切です。
汗の刺激成分が、長時間肌に付着しないように対策することで、
かゆみでイライラすることが少なくなるでしょう。

とはいえ、
汗は体に悪いものと決めつけてはいけません。

汗は本来、体温調節をする重要な役割を担っており、
汗の水分が蒸発することによって表面の熱を奪い、体温を下げます。
また、汗は皮脂と混ざることで皮脂膜を作り、肌を乾燥から守ります。

そのため、
健やかな肌のためにも、汗は必要不可欠です。
汗によるかゆみを防ぐために、
「冷房を入れてできるだけ発汗を抑える」、
「極力運動をしない」という考え方はあるものの、
汗をかくことにはたくさんのメリットがあります。

汗をかくのを避けるのではなく、
汗を肌に付着したままにしない工夫をしましょう。

また、汗による刺激を受けにくい健やかな肌でいるためには、
夏でもしっかりボディケアをすることが大切です。

さっぱりとした使用感のジェルやローションを使えば、
広い範囲に伸ばしやすく、ベタつきも気にならないでしょう。

特に、汗がたまりやすくあせもができやすい場所である
首まわりやひじ・ひざの関節裏に、重点的に保湿剤を塗るのがおすすめです。

保湿することで
肌のバリア機能をサポートできます。
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通気性の良い衣類を選ぶ
汗による肌への刺激を防ぐためには、
服装に注意することも大切です。

気候や気温に合せて衣替えを行い、過ごしやすい服装を心がけてください。
特に肌着は、通気性と吸湿性の良さを重視して選ぶ必要があります。

肌着が蒸れると汗の分泌量が増え、
それだけ肌が刺激を受ける可能性が高まります。

暑い季節の肌着を選ぶなら、
綿100%の生地を使ったものがおすすめです。

綿は吸湿性に優れた素材で、肌触りもやさしく、
肌に負担をかけにくい性質が魅力です。

とはいえ、一度濡れた肌着は乾きにくく、
濡れたまま放置すると雑菌が繁殖するリスクがあります。

汗がかゆみの原因となるだけでなく、嫌なニオイやベタつきで不快度が増すため、
汗をかいたら早めの着替えを心がけましょう。
最近は、化学繊維を使用した速乾性にすぐれた肌着も登場しています。

肌着の素材は
着心地を大きく左右するため、自分の肌に合った衣類を選ぶようにしましょう。

汗をかいたらすぐ拭き取る汗によるかゆみの予防には、
肌を清潔に保つことが欠かせません。

少量でも、かいた汗をそのまま放置するのは厳禁です。
早めに汗を取り除いてください。

汗をかいたら、お風呂やシャワーで洗い流すのが理想です。
やさしく、ていねいに洗いましょう。

ゴシゴシこすると肌を刺激し、
バリア機能の低下を招いてかゆみを助長してしまいます。

たっぷりの泡でやさしく洗い、
ボディソープはしっかり洗い流しましょう。

入浴後はなるべく早く肌のお手入れをして、
保湿剤でしっかりうるおしてください。

とはいえ、仕事中や外出先での入浴は難しいため、
濡れたタオルやハンカチで汗を拭き取るだけでも十分です。

汗を拭いて濡れたハンカチには雑菌が繁殖しやすいので、
暑い季節の外出には、何枚か替えのハンカチを持参しましょう。

外出先では、ドラッグストアなどで販売されている
「汗拭きシート」を使うと便利です。

清涼感のあるタイプや爽やかな香りが付いた商品もあり、
ベタベタ肌がすっきり改善できます。

ただし敏感肌の方は、
アルコールやメントールなどの清涼成分の含まれているシートには注意が必要です。

汗や汚れを良く取り除く一方、
肌に刺激となったり、保湿に必要な皮脂を奪って乾燥を招いたりする場合もあります。

敏感肌の方やアルコールに過敏な方は、
低刺激性やアルコールフリーの汗拭きシートを使用することがおすすめです。
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洗顔のしすぎはNG!
乾燥にもご注意を
肌荒れは皮脂のバランスがくずれると起こりやすくなります。
汗が気になって洗顔をしすぎると、それが乾燥につながることも!

洗顔後は、保湿が重要。とくに目元・口元は乾燥しやすいので注意してくださいね!

まとめ
いかがでしたでしょうか?
本記事では
汗によるかゆみの原因と対策についてご紹介しました(^^♪

是非お肌対策を実践し
美肌を保っていきましょう!!